1テーブルトーナメントの序盤です。3rdポジションでハンドは、A♦T♣。チップ量は1130。ブラインドは、10−20です。チップ量550の2ndがコール。後ろには、1350、1090、900、670、1360(ボタン)、1350(SB)、750(BB)とプレイヤーが控えています。さてどうしましょう?
【解答】
あまり強くないハンドでアーリーポジションにいます。すでにポットに入っているプレイヤーが1人いて、7人も後ろにいるのでフォールドしましょう。
ATは、魅力的なハンドではありますが、数多くのプレイヤーを罠にかけて大金を失わせるハンドでもあります。この場合はキッカーに注目してください。AKは素晴らしいハンドです。AQは若干弱いですがいいハンドです。AJだと強さもかなり下降気味です。ATでは、もう坂を下りきって崖から落ちそうで、底にはA5やA6のような残骸が残っています。キッカーを評価する際には、Aがボードに出なくても勝てるハンドかどうか検討しなければなりません。Kはいいカードですが、TはK、Q又はJが出たときにはずいぶん弱くなります。熟慮するまでもなくフォールドしましょう。
しかしながら、仮にこのハンドでプレイすることを選んだ時どのような状況になるか見てみましょう。
コールしたところ、ボタンもコールして、SBフォールドでBBがチェックしました。4人のプレイヤーです。
これはかなりいい状況です。レイズもなくポジションも2番目にいいポジションです。
フロップは、T♠9♥3♥です。BBが40ベット。2ndがフォールド。さてどうしましょう?
【解答】
いいフロップです。トップペア・トップキッカーです。BBのベットは特に意味はないでしょう。ポットの半分以下のベットなので、確認ベットのように見えます。ここはレイズしてハンドがどの程度強いか確認するとともにボタンにボードを追わせないようにしましょう。大きなリレイズをされたら、この勝負はもう終わったも同然です。
あなたは80ドルにレイズしました。ボタンはフォールドで、BBはコールです。ポットは250になりました。
ターンは、5♠です。BBはチェックしました。どうしますか?
【解答】
BBはフラッシュドローに違いないので、4:1のオッズで有利です。相手がフラッシュドローであれば、ドローを引きに行けないようなオッズにする必要があります。状況を読み誤っていたり、相手が罠を仕掛けている可能性もあるので、オーバーベットする必要はありません。150くらいのベットが妥当でしょう。400のポットに150を賭けないといけないので、3:1のオッズを若干下回りオッズが合わなくなります。
実際には250ベットしたところ相手もコールしてポットは750になりました。
リバーは6♣です。
相手はチェックしました。さてどうしましょう?
【解答】
相手がフラッシュドローであれば何も引けていませんが、ローペアでフラッシュドローだった場合は小さなベットにはコールしてくるかもしれません。もっと強いハンドを持っていた場合は、信じられないほど受身に徹してきたと言えます。
あなたの残りチップは700で相手は400です。残りもそれほどないので、150くらいをベットしましょう。取れるときにはいつでもチップを取りに行かなければなりません。あなたがベストハンドを持っている可能性は高くポットオッズは5:1で、コールしてもチップが残るので、相手もコールせざるを得ないでしょう。
実際には、チェックしたところ相手は8♠7♠のストレートを見せてきました。
なかなかありえない結果ですが、十分に起こり得るものです。相手はフロップの時点でオープンエンドストレートドローで、ターンでフラッシュドローにもなっています。17アウツあるので、ターンでも適切なコールをしていることになります。
不運だったといえるでしょうか?そうでありそうでないと言えます。なかなかありそうにないことですが、しかし、最初の時点ではあなたも何も持っていなかったのです。アーリーポジションで中途半端な手で勝負することの問題点は、難しい勝負で難しい決定を要求され多くのチップをじゃんけん勝負に賭けなければならなくなるような窮地に立たされる可能性が高いということなのです。
<試験>
私ならATでアーリーでも先にレイズが入ってなければレイズで入って、フロップでTがヒットしたらベットしてそこで勝負を決めようとしそうです。もちろんリレイズされたら即フォールドしますが。フロップの時点でストドロフラドロもあるので、ターン以下は徹底的に降ろすかチェックで回して損失を低減化させるかどちらかじゃないでしょうか。